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お父さんが思いついた

「そやけど、恭子ちゃん、なんで高野山に行くって言いだしたんやろ?」
お春ちゃんに言いました。するとまあばあちゃんが、
「お春ちゃん、前に高野山のお寺がテレビに映ってた時に、わあキレイやって手を合わせてたでしょ?」
「そうやったかいな。」
「そうよ。」
「それで、お父さんが、高野山にみんなで行こうと思ったみたいよ。」
「あれま! お父さんが! 有難いなぁ! 嬉しいわ!」
お春ちゃんは、満々の笑みになりました。そして、急にションボリしました。
「どうしたの?」
まあばあちゃんが驚いて聞くと、
「昭雄さんは、私のために言うて、どこへも連れて行ってもろたこと無いわ。」
と言いました。また、昭雄さんのことを思い出して落ち込んでいるようです。
「もう、昭雄さんは亡くなったのよ。忘れましょう。ね!」
まあばあちゃんがそう言うと、
「うん! そやな! ごめんやで、いつまでもクヨクヨして……」
お春ちゃんは、まあばあちゃんの手を握るとニコッと笑って言いました。
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堺の町のまあばあちゃん

Author:堺の町のまあばあちゃん
堺の町に住む、ひとりのおばあちゃんのお話です。
住み慣れた町の人々との交流や孫のトモちゃんや犬のジロとの生活を通して力強く生きていく姿を物語に書きたいと思います。 
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