走ってきた小さな女の子


子ども達の頑張っている姿を見ていると、まあばあちゃんも元気がもらえたようで幸せな気持ちになりました。
どれくらいその場にいたのか、少し日差しが暑くなってきました。そろそろ帰ろうと思った時、体操帽をかぶった小さな女の子が息を切らしてフウフウ言いながら走ってきました。
(あら、どうしたの? お寝坊しちゃったの?)
まあばあちゃんが心配していると、
「何してんねん。今、何時や思てんねん!」
校門に立ってた男の人が、小さな女の子に大きな声で言いました。
この男の人は、まあばあちゃんが頭を下げて挨拶しても、知らん顔していた人です。あんなに子どもを怒るという事はこの小学校の先生という事でしょうか?
その男の人があんまりガミガミ怒るので、小さな女の子は今にも泣き出しそうです。
「今日は、運動会やて分かってるやろ! 今まで何してたんや! 何組や言うてみ!」
確かに遅刻は悪い事ですが、もっと言い方があります。教師としての言葉遣いがあるはずです。こんな男の人を教師として尊敬できるでしょうか? 今はお友達感覚で生徒と接する教師が多いとテレビでは聞きますが、これもこれです。
トモちゃんの頃も、まあばあちゃんは自分の時とはずいぶん違うので、違和感を覚えたものですが、この男の人は度を越しています。
女の子は怯えて声も出ないようでした。
男の人と小さな女の子の横を、運動会を見に来たらしい人たちが通り過ぎて行きます。中にはチラッと見る人もいます。でも、何も言いません。そのまま行ってしまいました。

これを見てなんとも思わないのでしょうか? 
ひと言くらい、あの男の人に何か言ってもいいのでは?
女の子はまだガミガミ怒られています。あんなに長く怒っていると、その時間の方が無駄のように、まあばあちゃんは感じました。

女の子の必死で走っている姿を見て、ズルをして遅刻をしたのではないと、まあばあちゃんは確信していました。ホントに一生懸命走っていました。遅刻はいけない事ですが、教師なら、まず話を聞くべきです。

まあばあちゃんはシルバーカーをゆっくり押し始めました。ジロがそれに合わせ歩き出します。ミミちゃんはシルバーカーの中で眠っています。

まあばあちゃんは、ガミガミ怒られて泣いている小さな女の子の横にそっと立ちました。


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運動会日和



「今日は運動会だったのね。」
教えてくれた若い夫婦を見送りながら、まあばあちゃんはトモちゃんの運動会の事を思い出していました。
トモちゃんはあまり走るのが得意ではありません。でも、一生懸命走っている姿を見るのが大好きでした。
朝早くに起きて弁当を作って小学校へと出かけます。お父さんやお母さんは仕事の都合でいけない年もありましたが、まあばあちゃんは一度も欠かさず、トモちゃんの頑張っている姿を見に行きました。二人で座れる小さなシートとお重箱に入れたお弁当と魔法瓶を持って……。

しばらくすると、学校のある方角から音楽が聞こえてきました。
行進曲です。
きっと子どもたちは、元気よく行進しているのでしょうね。
今日の堺の空は、五月晴れ―――運動会日和です。
空の色は透き通るように青く、頬を撫でる風は心地よい冷たさです。きっと楽しい運動会になるでしょう。
校長先生のお話が始まりました。
まあばあちゃん達はいつの間にか小学校の近くまで来ていました。トモちゃんもこの学校に通っていたのでよく知っています。
忘れ物を届けに行ったり、傘を持ってお迎えに行ったり……
楽しい思い出の詰まった学校です。

いよいよ選手宣誓の声です。とても気合いの入った良い声です。
まあばあちゃんの心はだんだんウキウキしてきました。


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春の運動会



まあばあちゃんは、一日に2回お散歩をします。
朝一番のお散歩は、朝5時に起きて顔を洗うとすぐに、ジロとミミちゃんを連れて出発です。同じ時刻でも、冬と今では様子が全く違います。冬のこの時間は、まるで真っ暗ですが、今は太陽がキラキラ輝いています。朝の清々しい空気に包まれている太陽は、神々しくて思わず手を合わせてしまいます。
2度目の散歩は10時です。冬はだんだん暖かくなってくる時刻ですが、今は夏のように暑いです。汗がジワーと出てきます。
そのため、2度目の散歩の時間を8時に変えました。
時間を変えてから、初めての日曜日。
自転車の前かごにも、荷台にも大きな荷物を積んだ、若い夫婦が楽しそうに自転車を押していました。あら、あっちの道からもこっちの道からも大きな荷物を運んでいる若い夫婦が現れました。まあばあちゃんとジロとミミちゃんは邪魔にならないように、道の端に身を寄せました。
「ジロ、ミミちゃん、今日はいったいどうしたのかしらね?」
いつもと全く違う様子に、ジロとミミちゃんも落ち着かない様子です。
どんどん来るのでまあばあちゃんはどうしたものかと、考えていました。
「どうされましたか?」
やさしそうな若い奥さんが、まあばあちゃんを気遣って声をかけてくれました。
「い、いえ。なんでもないんですよ。あの、今日はたくさんの人ですね。何かあるんでしょうか?」
まあばあちゃんの問いかけに、ああと言うように頷くと、
「今日は春の運動会なんですよ。私たちも子どもの応援に行くところです。」
「ああ! 運動会! そうですか! 有り難うございます。」
まあばあちゃんは、納得しました。それで、あんなにみんな楽しそうに、たくさんの荷物を持って、歩いているのですね。
「足を止めて、ごめんなさいね。どうぞお気をつけて……」
まあばあちゃんが頭を下げると、若い夫婦も会釈して、小学校の方へと歩いて行きました。


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一番幸せな仕事


「でも、今日一日はゆっくりしようね。私、せっかく早く帰って来たんだし。」
「うん。ありがとうね。」
お母さんはお昼ご飯を食べた後、お洗濯に掃除とどんどん家の事を片付けて行きます。
「はぁ~。お母ちゃんて、いつも大変なことやってたんやね~。私、一日でダウンやわ。」
お母さんは、もう弱音を言っています。
「あとは私がするから、恭子ちゃんゆっくりしなさい。」
とまあばあちゃん。
「あはは、これじゃ、どっちが病人か分からないね。」
「ほんとね」
と二人は大笑いしました。
確かに、家事と一言で言いますが、本当に大変です。次々とやることが出来てきて……
「家事って、まるで終着駅のない電車みたいやね。」
と、お母さん。
「恭子ちゃんは、大げさね。家事は何より楽しいわ。今日はどんなオカズにしようかなとか、キレイになった洗濯物を見て清々しい気持ちになったり。一番幸せな仕事よ。」
まあばあちゃんは嬉しそうに笑うと、お母さんが取り込んできた洗濯物を片付け始めました。


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健康が一番!



日頃から、健康に気をつけている、まあばあちゃんが朝起きられないなんて、めったにない事です。
早寝早起き、ご飯を好き嫌いせず、この歳になってもトモちゃん達と同じおかずを食べます。一口カツも唐揚げも昔のようにたくさんは食べられないけど、大好きです。
トモちゃん達と食べるから、とてもおいしく食べられるのでしょうね。
大きな病気にかかってしまった時は仕方ないけれど、不摂生からなる病気だけは避けたいと、日頃から気を付けています。
それなのに……
今朝は、なかなか起き上がることが出来ません。どうも体が重くて怠くて仕方ないのです。ジロがまあばあちゃんの様子に気づき、トモちゃん達を起こしに行きました。ミミちゃんも急いでジロについて行きます。
みんな、慌てた様子でまあばあちゃんの所に来ました。
「ごめんね。ジロが起しちゃったのね。なんだか怠くて起き上がれないの。」


お母さんは、もう起きられると言うまあばあちゃんをなんとか寝かせて、台所に来ましたが、
「手伝うわ」
しばらくすると着替えを済ませて、まあばあちゃんは台所に来ていました。
「ホントに大丈夫? 無理してない?」
「もう、大丈夫よ。」
「びっくりしたわ~。お母ちゃんが寝込むなんて珍しいから。いつも頑張りすぎよ。お母ちゃんわ。」
「ジロとミミちゃん、ご飯食べた?」
「食べたわよ。散歩は誘ってみたけどジロはぜんぜん出てこなかった。ミミちゃんはジロと私の間をウロウロしたけど、結局ジロのところでコロンと寝たから、行かへんかった。ご飯はしっかり食べたわよ。」
「ふふ、ジロらしい。」
「もう元気そうだから、しっかりしたもの食べる? 何がいい?」
「そうね。恭子ちゃんの焼き飯が食べたいわ。」
「ええ、油っぽいのに大丈夫?」
「お腹が空いてきたの。」
「そう! それはいいわ。じゃ、そこに座って待っててね。」
お母さんは、焼き飯を作り始めました。


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体、大丈夫かな?


お母さんとトモちゃんが家を出た後、まあばあちゃんはいつの間にか眠っていました。
ジロとミミちゃんもまあばあちゃんの枕元で眠っています。
まあばあちゃんはホッペタにジロの温みを感じて、フワフワ深い眠りに落ちました。

なんだか向こうでガサガサと人の気配がします。お母さんでしょうか?
起きようと思うのですが、眠くて起きれません。
ふわっとオデコに手の感触がしました。
まあばあちゃんはホヤーと目を覚ましました。
「お母ちゃん、どう体、しんどい?」
お母さんが心配そうにたずねました。
「大丈夫よ。恭子ちゃんは心配し過ぎよ。それより、お仕事に行かなくていいの?」
「お父さんも、お母ちゃんが気がかりみたいで、今日は早よ帰りって言ってくれたわ。」
「そう、ごめんね。」
「なんで、謝るの? ねぇ、オカユ作ろうか? なんかお腹に入れたほうが良いよ。出来たらこっちに運ぶわ」
そう言うと、お母さん立ちあがりました。
「私も手伝うわ。ぐっすり寝たからスッキリしたわ。ありがとう。ごめんね。心配かけて……」
なんだか顔色も良くなっています。しっかり寝るのが一番ですね。


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まあばあちゃんと寒暖差



このところ、まあばあちゃんは元気がありません。
昼と夜の寒暖差があまりに大きいので、体調を崩しているのです。
「お母ちゃん、私、今日は仕事の段取りつけたら帰ってくるからね。」
お母さんが心配そうにしています。
「私は大丈夫だから、早くお仕事に行って。」
と、まあばあちゃん。
「私、学校休もうかな……」
「何言ってるの!! 学校休むなんて! 二人とも早く行きなさい。」
まあばあちゃんはビックリして、起き上がってきました。
まあばあちゃんにパシッと言われて、二人は……
「……はい。」
「じゃ、お母ちゃん、ちょっと行ってくるね。」

「お母さん、おばあちゃん、大丈夫かなぁ」
「お母さん、一応、九時ごろには家に戻るわ。だからトモちゃんは心配しないで。」
「私も、学校終わったら、急いで帰ってくるね。」
「ありがとう。トモちゃん。でも、気にせんでいいからね。」
「お母ちゃん、九時になったらお医者さん行こうね。じゃあ、行ってくるね。」
お母さんが先に家を出ました。
お母さんを見送った後、トモちゃんはまあばあちゃんの様子を見に行きました。
まあばちゃんはもう眠っているようでした。
「ともちゃん、ありがとう。心配しないでね。」
眠っているように見えたまあばあちゃんの目がパッと明きました。
「あ、起しちゃった? ゴメンね。」
「ううん。目をつむっていただけ。」
トモちゃんはまあばあちゃんに頬ずりすると、
「じゃ、行っていきます。」
「はい。トモちゃん、気を付けてね」
まあばあちゃんはトモちゃんの手をしっかり握って言いました。


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お美しい雅子様



「あれ? おばあちゃん、皇室日記、見なかったの?」
録画のサムネイルに未読の印がついたままです。
「結構たまってるよ。」
まあばあちゃんはションボリしています。
「どうして見なかったの? 先週なんて雅子様だよ。おばあちゃん大好きなのに……」
トモちゃんは、自分たちが出かけた後、一人ぼっちになってしまう、まあばあちゃんのために、電源スイッチと再生ボタンにシールを貼って、簡単に見られるようにセットしていました。
「うん。ごめんね。」
「どうして謝るの?」
トモちゃんはビックリしてしまいました。
まあばあちゃんは、トモちゃんがせっかく便利よくしてくれたのに、使わなかったことを申し訳なく思いました。でも、みんなお仕事やお勉強をしているときに、テレビを見るなんて事できなかったのです。
もちろんまあばあちゃんは、皆が出かけた後、掃除やお洗濯にご飯の支度と、とっても忙しくしています。町会に出ることもあります。でも、まあばあちゃんは家事は仕事の内に入らないという考え方なので、遊んでいるのにテレビを見るんて、もったいなくて出来なかったのです。おばあちゃんが一人でテレビを見るのは、お散歩に行けない雨の日ぐらいです。
トモちゃんもお母さんたちも、まあばあちゃんが家の事をしてくれるので、とっても感謝しているのに……。
どうして、家事が遊んでいることになるのか、トモちゃん達にはまったく理解できませんでしたが、
「お父さんたちがしっかりしてるから、遊んでいられるの」
が、口ぐせです。

「おばあちゃん、雅子様、一緒に見ようよ。」
まあばあちゃんが、嬉しそうにうなずきました。
「あら、トモちゃん、雅子さま、今、オランダにいらっしゃるの?!」
「オランダの皇太子さまが、王位を継がれるんですって、それで……。見て見て、素敵!」
トモちゃんは、空港で雅子様が皇太子様を呼び止められて、お二人で手をお振りになる姿を見て言いました。
「雅子様は、なんてお美しいのかしら。皇太子さまも嬉しそうなお顔だわ。お二人はいつも仲が良くて、本当にお幸せそうだわ……」
テレビの中の皇太子さまと雅子様は、まあばあちゃんにも、ニッコリと微笑みかけて下さっているように思いました。



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人のつながり



「その人、どうなったの? 病気治った。」
「なんとか治ったわ。一年ほどして、仕事も出来るようになったのよ。」
「良かった!」
小さいトモちゃんはホッとしました。
「その子のお母さんや弟たちが一生懸命働いて、ご近所の人もなにかと協力してくれて、私たちも出来るだけのことはしたわ。でも、今みたいに気軽にお医者様に行けないし、お薬は高いし……貧しい私たちには養生するぐらいしかないの。良くなったのは本当に奇跡だわ。あの時は本当に神様に感謝したわ。」
「あの頃は、本当に貧しくて、満足に食べられなかったのよ。お腹いっぱい食べられるなんて事、滅多になかった。一つのお握りを三人で分けたり、サツマイモを分けたり、食べ物が口に入るってという事が、とっても嬉しかった。」
まあばあちゃんはその頃このことを思い出して、うっすら涙を浮かべていました。
「おばあちゃん、いつもおなかペコペコだったんだ。」
小さいトモちゃんもおなかがペコペコになることはあるけれど、すぐ美味しいご飯がおなかいっぱい食べられます。
ずーとおなかが空いてる経験はありません。でも、おばあちゃんの話を聞くと、“そんなことになったらどうしよう”と心配になります。
トモちゃんが不安がると、
「大丈夫よ。今はそんな時代じゃないし。お父さんもお母さんもしっかりしてるし。だから、トモちゃんはお父さんやお母さんに感謝して、ご飯やおやつを頂くとき有り難うございますっ美味しくいただくの。」
「わたしいつもそうしてるよ。じゃあ、大丈夫?」
「大丈夫よ。それに、食べ物を頂くときに感謝していれば、健康になって悪い病気なんてどっかにいっちゃうの。」
「よかったぁ」
幼いトモちゃんは心底ホッとした顔をしました。

トモちゃんは小さな頃から、食べ物を残したり好き嫌いを言いません。ニンジンもピーマンも大好きです。もちろんまあばあちゃんが美味しく作るからですが、小さな頃から食べ物を感謝する気持ちを教わったからかもしれませんね。


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まあばあちゃんと千羽鶴



まあばあちゃんは、パタンパタンと何枚かアルバムをめくると、小さいトモちゃんに見せました。
セピア色の写真に映る人たちはみな着物を着て、髪をひっ詰めています。
「あれ~。みんな服じゃないよ。これ、……着物だぁ。」
小さいトモちゃんは目を丸くしました。
トモちゃんも着物は知っています。時々、キレイな着物を着て、お出かけしている人を見ることがあるからです。
「お祝いの日? おばあちゃん」
「違うわよ。」
「そうなの?」
でも、トモちゃんは着物を着るのは特別な日に着るものだと思っていたので不思議でした。
「トモちゃん目が真ん丸よ。でもね、おばあちゃんの若い頃はいつも着物を着ていたの。洋服なんて、お金持ちでハイカラな人くらいよ。」
「へぇ……!」
「これ、この右から二番目がおばあちゃん……」
写真を見ていると、同じ日本とは思えません。後ろに映っている建物も見たことがないようなものです。まるで外国というより、どこか異世界のようです。おばあちゃんもシワひとつないためか別人に見えます。
「それでね。この写真の人たちは、おばあちゃんのお針子仲間よ。」
「おはりこ?」
「そう、みんな着物を縫っていたの。それでね、この子が胸を患ってしまってねぇ。」
そう言って、写真の真ん中に映っている女の子を指しました。
「むね……」
「そう、その頃は働けるだけ働くもんだし。貧乏だしね。この子はお父さんを早くに亡くして、下の兄弟も多かったから、無理してたんやね。」
まあばあちゃんはシワシワの手で写真をさすりながら、今も心が痛むのか辛そうに言いました。
「それで、みんなで千羽鶴を折ることにしたの。良くなりますようにって、一生懸命お願いしながら折ったのよ……。」
まあばあちゃんのお話を聞きながらセピア色の写真を見ていると、さっきまで、はるか遠くに感じていたものが、少し身近に感じてきました。


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まあばあちゃんと折り鶴



「おばあちゃん、また取っておくの?」
「とっても綺麗だから捨てるのもったいないでしょう?」
まあばあちゃんは、始末屋さんです。頂き物の箱や包装紙をいつもしまっておきます。
包装紙は丁寧に折りシワを伸ばして、包装紙を収めている箱に収めています。その箱も以前もらったお菓子のものです。

トモちゃんが小さい時は包装紙を折り紙の大きさに切り揃えて、色んな物を作りました。ヤッコサン、船、風船……
まあばあちゃんはトモちゃんの小さい頃を思い出して、ふふっと嬉しそうに笑いました。
ヤッコサンの着物は京菓子の包装紙、袴はチョコレートの小箱を包んでいた金の包装紙、次に船、船は油をひいた紙で作りました。少しシッカリしてるので、タライに浮かべて楽しみました。風船はいろんな大きさの物を作って、二つくっつけて長方形にしたもの、大きな包装紙で大きく作ったもの。二人でポンポン投げ合います。壁に当たってヘコンでしまう事もありましたが、指でチョイチョイと整えると、元通りになります。風船は積み木代わりにして遊ぶこともありました。
「トモちゃん、今日は鶴を折ってみる?」
「ツルさん、折れるの? すごいすごい!」
まあばあちゃんが折ってみせると、今にも羽ばたきそうな鶴が出来上がりました。
「わぁ、キレイ。」
小さいトモちゃんは手を叩いて喜びました。
「トモちゃん、折り鶴には不思議な力があってね。千個折ったら、願いがかなうと言われているの。」
「ほんと!? すごい! おばあちゃんもお祈りしたことあるの?」
「あるわよ。」
そう言うと、まあばあちゃんはヨッコラショッと立って、整理ダンスから古いアルバムを出してきました。


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可愛いお座布団をあと二つ



結局、お母さんのチャック付けもまあばあちゃんがしてしまいました。
「お母ちゃんは縫物の天才やね。」
とお母さんはまあばあちゃんの規則正しい手つきに感心して言いました。
「私の時代は女の人の仕事って言ったら限られていたのよ。だから針仕事で食べてた頃もあったのよ。手仕事はもともと好きだったしね。」
そう言うと、キュッと玉結びをしてパチンと糸を切りました。
「さ、座布団カバーが出来たから、次はジロとミミちゃんのお座布団を作りましょうね。」
ジロとミミちゃんはくっついて幸せそうな顔をして眠っています。
ジロには少し大きめの丸い座布団で中綿には、父さんの古くなったダウンジャケットを詰めました。
見た目はパーンとはち切れそうですが、乗ると“ふかぁ”として気持ちいいです。
いつの間にか起きたジロとミミちゃんが、さっそく出来立ての座布団に乗りました。
「次はミミちゃんのを作るから待っててね。」
可愛いクマの模様のお座布団が二つ出来上がりました。大きな丸い座布団と小さな丸い座布団。並べて置くととっても可愛いです。
「さぁ、次は何を作りましょうか?」
「ねぇ、おばあちゃん、お茶にしようよ。休憩しよ?」
「あら、そうね。夢中になっちゃって。」
「あ、そうだ……。まだどれくらい布あるの?」
「そうね。座布団二つくらいはあるかしら……」
「じゃあ、オッチャンとチビちゃんにも作ろうよ。」
「はは、トモちゃんたら、まるで自分が作るような口ぶりやね。」
とお母さんが笑いました。
「ほんとだ、へへ……」
「じゃあ、トモちゃんがお茶を入れてくれたから、お茶してから作るわね。」
「そうしよう」
まあばあちゃん、きっと、オッチャンとチビちゃん、喜んでくれますよ。


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チャック付け



まあばあちゃんはトモちゃんとお話ししながら、座布団を五枚、縫い上げました。
「1、2、……5枚。わあ! おばあちゃん、早いね。」
「さぁ、後はチャックを付けるだけね。」
まあばあちゃんは丁寧に、でもテキパキとチャックを座布団カバーに仕付けていきます。このチャックは、古い座布団カバーから外したものです。
「あら、お母ちゃん、座布団カバー作ってるの?」
と買い出しから帰ってきた、お母さんが声をかけてきました。
「そうなの。あとチャックを付けたら、出来上がりよ。」
と、まあばあちゃんではなくトモちゃんが返事しました。まあばあちゃんは集中して、せっせと針を進めています。
「私も、チャック付ける!」
と、まだ仕付けだけの座布団カバーを手に取って、トモちゃんも縫い始めました。
トモちゃんは、あんまり器用な方ではありません。縫い目があっちこっちに向いています。でも、なかなか先に進みません。
まあばあちゃんは3枚目の座布団カバーにチャックを付け終わりました。トモちゃんは1枚目をやっと半分まで縫い付けたところです。
「あと一枚ね。私もするわ。」
とお母さんも参戦します。
「トモちゃん、後、おばあちゃん、縫いましょうか?」
まあばあちゃんがそういうと、トモちゃんは、くたびれたような顔をして、座布団カバーを渡しました。
「おばあちゃん、有り難う。」
おばあちゃんに座布団カバーを渡すと、お母さんの様子を見ました。お母さんも悪戦苦闘しています。トモちゃんは自分とあんまり変わらないお母さんを見て急に元気になり、
「もうすぐ終わるね? 私、お茶入れてくる!」
と言って、台所に行きました。
そうしている間にトモちゃんの分を仕上げ、お母さんもまばあちゃんに自分の分を渡していました。



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手作りのお洋服



まあばあちゃんはどんどん縫っていきます。
まあばあちゃんは素晴らしい速さで、正確に一目一目、一定の間隔で針を進めていきます。その様子は見事なものです。
トモちゃんはまあばあちゃんの手元に見惚れていました。
「おばあちゃんは縫うの上手やね。感心しちゃう。」
トモちゃんがそう言うと、まあばあちゃんが嬉しそうに顔を上げて、ニッコリ笑って言いました。
「おばあちゃん、これくらいしか出来ないもの。お勉強とか難しい事は何にも……。でもお裁縫は好きだったわ。あと、編み物も」
「小さい時の私の服は、みんなおばあちゃんが作ってくれたって、お母さんが言ってたよ。」
「そうなの。お店で可愛いお洋服を見ると、見よう見まねで作りたくなってしまうの。もう、そんな時代じゃないのにね。今時は買った方が安いし、オシャレなのにねぇ。」
まあばあちゃんは、すまなそうに言いました。
貧しく生まれたまあばあちゃんは、自分で作れそうなものは何でも手作りしていました。そうやって、倹約してコツコツお金を貯めてきたのです。
トモちゃんが大きくなってからは、服を作ることは無くなりましたが、今日のように座布団カバーや小物入れ、冬ならチャンチャンコなどを作ったりします。
「そんなことないよ。おばあちゃんが作ってくれる物って、売ってるものと違って、ポケットとか使いやすくて、とっても良かったよ。ワンちゃんのアップリケをたくさんつけてくれたり、あんなのお店で売ってないもん! 私、大好きだったよ!」
トモちゃんの言葉に、まあばあちゃんは嬉しそうに笑うと、また縫い始めました。



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糸通し



連休が続くゴールデンウィークの朝。まあばあちゃんは暖かな日差しの差し込む縁側で、可愛い花模様の布を並べて、ああでもないこうでもないとあっちに向けたりこっちに向けたりして模様合わせをしていました。
ジロとミミちゃんは、まあばあちゃんの側でクークー寝息を立てています。
「おばあちゃん、どうしたの?」
「あら、トモちゃん、まだパジャマじゃないの? どうしたの?」
「今日は憲法記念日でお休みだよ。」
「あら、そうだったの。この5月の連休はお休みとそうじゃない日が混ざってて、ややこしいわ」
「うちは、お父さんの仕事に連休関係ないからね。よけいにややこしいかも。」
「それもそうね。」
トモちゃんのお父さんたちは、忙しいので連休を利用してどこかに行くという事は、ほとんどありません。
まあばあちゃんが足の達者な頃は近くの遊園地とか奈良公園とか京都のお寺を見に行ったりしていました。まあばちゃんはトモちゃんのお友達が旅行で遠出するのを聞くと、トモちゃんに申し訳なく思っていました。当のトモちゃんは、今はもう亡くなってしまいましたが、先代のワンちゃんのキャンディと遊ぶ方が好きらしく、全く気にしていないようでしたが……
「ねえ! 何してるの?」
と、トモちゃん。
「座布団カバーを作ろうと思って、模様合わせをしていたのよ。」
「わたしもなんか手伝う!」
「じゃ、目のうとい、おばあちゃんのために、針に糸を通してもらおうかな」
「了解!」
そして、こんな風に二人でお裁縫をしたり、お菓子を作ったりして、ゆっくりするのもお休みの楽しみの一つです。
トモちゃんはおばあちゃんのために、何本かの針に糸を通しました。おばあちゃんはトモちゃんが、糸を通した針を使って、可愛いアヤメ柄の布を縫い始めました。


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新しい朝の始まり



「まあちゃん、昨日は有り難う」
と、お春ちゃんがお礼を言いました。
「なんだか久しぶりによく眠れたわ。長い間住んでいた家から離れて、寂しなるんちゃうかなあと思ったけど……。全然そんな事なかったわ! 今の家の方が住み心地いいわ」
「そう、良かった。」
お春ちゃんの言葉に、まあばあちゃんはホッとしました。それにニコニコとっても嬉しそうです。
「何かいい事あったの? お春ちゃん」
「そうじゃないけど、邦子と二人いると、なんだかホッとするわ。親子二人でいるって寛げるものやね。気持ちが明るうなるわ。」
そう言ってお春ちゃんは屈託なく笑いました。きっと今からいい事が起こるような予感がします。
「今日はお寝坊しちゃったけど、明日から、まあちゃんが行くとき私も連れて行って。頑張って歩こうと思うの。ジッとしとったら、足も弱るし」
「ええ、ええ! 一緒に行きましょう。朝の散歩は楽しいわよ。」
と、まあばあちゃん。
向こうからタロちゃんが歩いて来ました。
ジロが庭から顔をのぞかせています。タロちゃんが来たことが分かるようです。
「お早うございます。」
とタロちゃんのお母さん。
「お早うございます。」
「お早うございます。」
と、まあばあちゃんとお春ちゃん。

今日からお春ちゃんの新しい朝の始まりです。


●邦ちゃんのお話です。
  邦ちゃん
もしも、ご興味を持っていただければすごく嬉しいです。
   
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引っ越しから一夜明けて



朝、まあばあちゃんはジロとミミちゃんの散歩から帰ると、いつものように家の表の道をホウキで掃きました。
ふと、道の向こうを見ると、お春ちゃんも掃いています。お春ちゃんがまあばあちゃんに気づいて手を振りました。
まあばあちゃんも振りかえしました。お春ちゃんは元気そうでした。
自分で決めたこととはいえ、住み慣れた家を離れることが現実になった時、気落ちして寝込むのではと心配していました。
まあばあちゃんは、ホッとしてまた道のお掃除を始めました。今日は八重桜の花びらが多いです。
「お早うございます。」
近所の娘さんです。
「お早うございます。お気をつけて」
娘さんは可愛く会釈して行きました。
「おばあちゃん。行ってきまーす。」
トモちゃんの元気のいい声がしました。
「トモちゃん気を付けて行くのよ」
「はーい!」
まあばあちゃんが、トモちゃんの元気よく自転車で走って行く姿を見送っていると、
「トモちゃん、いってらっしゃーい! 気い付けて行きやー。昨日は有り難うね!」
お春ちゃんがこちら側に渡りながらトモちゃん声をかけていました。

いつもの町の朝の風景です。挨拶から一日が始まります。
朝の空気は清らかで、清々しいです。そして、「お早うございます」という朝の挨拶は、自分の中のモヤモヤしたものが和らぐような気がします。
まあばあちゃんはホッコリした気持ちになってきました。


●邦ちゃんのお話です。
  邦ちゃん
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人でない、人


 
トモちゃんとトモちゃんのお父さんは、疲れたようで、ご飯を食べてお風呂に入ったらすぐに寝てしまいました。
ジロとミミちゃんはトモちゃんにくっついて寝ています。

まあばあちゃんとトモちゃんのお母さんは、お風呂に入った後、お茶をしていました。
「ねぇ、お母ちゃん、あのオバハンって、あの薄気味悪い女の人の母親やろか? 家族中で入り込んでるんやろか? ものすごい厚かましいね。それにオバハンが喚いてるとき、あの女の人、面白うて堪らんって感じで、うちらの事を見てニーッって笑ってんの。ゾッとするやら腹立つやら! ムシャクシャするわ!」
トモちゃんのお母さんが悔しくてたまらないといった様子でまくしたてました。
「……ほんとに嫌な人たちだったわね。」
「なんとか、仕返ししてやりたいわ。このままじゃ、邦ちゃんがあんまり可哀想やわ。あんな目にあわされて、慰謝料請求できるんちゃうん?」
「私は、邦ちゃんのようにこのまま黙って離れるのが一番だと思うけど……」
「でも! そしたら、居座り得になるやん。」
トモちゃんのお母さんは納得いかない様子です。
「それは、そうだけど、……お春ちゃんには、年金があるし、家を売ったお金があるし、当分生活には困らないわ。引っ越しして、やっと離れられるのに、また関わって、どんな災難が降りかかるか……。」
まあばあちゃんの言葉にトモちゃんのお母さんは、ハッとしました。
「そうやね……。あの様子じゃ、あの女の人らの世話も続けさせられてたみたいだし。追い出された後も身の回りの世話をさせられるなんて、地獄の苦しみよね。もめたら、もう邦ちゃん、精神的にもたんかも……」
「私もそう思うの。……普通は、どんなに意地の悪い人でも、困っている人を面白がる人でも、それを自分で認めてなくても、どこか頭の片隅で自分が悪いことしてると、分かってる部分があると思うの。でも、あの人たちにはそれが無い。人の心がない、畜生と同じと思うの。」
トモちゃんのお母さんは、小さく頷きました。
「ずっと、邦ちゃんの家に居座り続ける神経は相当なものよ。少しはご近所の目が気になってもいいと思うの。全く人目が気にならず、人の物を横取りして、まだ横取りできるものが無いかと、鵜の目鷹の目……。」
「確かに、……お春おばちゃんの家にも入り込もうとしてたもんね。」
「私たちがどうにかできる相手ではないよ。今日、ヒシヒシと感じたわ。お春ちゃんが負けたのも無理ないわ。」
まあばあちゃんは、キュッと両手を握りしめました。
トモちゃんのお母さんは、まあばあちゃんの言葉に考え込んだように黙ってしまいました。

邦ちゃんとお春ちゃんは、住み慣れた家を離れることになりましたが、ご主人とあの薄気味悪い女の人から距離を置くことが出来ました。呼びつけられることも無いはずです。
きっと、悔しくて悲しくて眠れない夜を過ごしたはずです。
今日からは、ゆっくり眠ってほしいと、まあばあちゃんは思いました。


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引っ越しの日の夕飯



お春ちゃんと邦ちゃんの次の住まいとなる家の中に、タンスやテレビなどの家財道具が綺麗に収まりました。
時計を見ると、もうすぐ夕方の5時です。
「引っ越し終わりましたか~?」
玄関で声がしました。まあばあちゃんです。
「あっ、おばあちゃんだ!」
トモちゃんが嬉しそうに走って行きました。
「ジロ、ミミちゃん! 一緒に来たの!」
ジロとミミちゃんがお利口にお座りしています。
トモちゃんに抱かれていたチビちゃんは、ピョンと腕の中から飛び出して、ジロに甘えました。
「まあちゃん、みんなのおかげで片付いたわ。有り難う」
「お春ちゃん、今日は引っ越し作業で疲れてると思って、お夕飯こしらえてきたの。」
「まあ! ありがとう。お昼もごちそうになったのに……」
「あの、それでね、お春ちゃん怒るかもしれないんだけど……」
「どないしたん?」
「お赤飯、炊いてきたの。小豆は厄払いになると思って……」
でも、お赤飯はお祝いごとに炊くものなので、お春ちゃんが気を悪くするのではと、まあばあちゃんは急に心配になってきました。
「有り難う! 嬉しいわ! 手間かかるのに。ええお祝いになるわ。邦子と私の新しい門出や!」
お春ちゃんが喜んでくれたので、まあばあちゃんは元気が出てきました。
「それからね。鯛も焼いてきたの。パーッと景気よくね!」
「や! 嬉しいわ。豪華やわぁ!」
「はい! オッチャンのもあるよ!」
と、言ってトモちゃんがオッチャンに渡しました。
「おお!ごっつぉやな!」
オッチャンは満面の笑みです。

お赤飯に焼き鯛、お春ちゃんの言う通り、新しい門出にピッタリですね。
お春ちゃんも邦ちゃんも、今から前を向いて頑張って行きましょうね。
二人っきりじゃありません。まあばあちゃん達もついてますよ。


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さよなら、住み慣れた家


みんな、シンミリしているのに、トモちゃんはなんだかソワソワしています。
「どうしたの?」
「あのオバサン、出てきたら嫌だなって思って……」
チラっとお隣の方を見て言いました。
「トモちゃん、こわいの?」
「お母さん、怖くないの?」
トモちゃんは意外そうに聞きました。
「大丈夫よ。みんないるんだし。」
「でも、あのおばさん、人間離れしてるよ。」
「あんな邦ちゃんを苛める人間なんかに負けへんわよ!」
トモちゃんのお母さんはガッツポーズを見せました。
「お待たせ。待ってもうて有り難う。行きましょうか。私もあの人たちの顔見たくないし……」
お春ちゃんが、自分を納得させるように頷くと、トモちゃん達に言いました。

お春ちゃんは、
今日から、邦ちゃんと二人で暮らす家に向かって一歩一歩、進んでいきます。
一度も振り向きませんでした。
邦ちゃんのご主人が、仕事を口実に、女の人を連れてきたことで、邦ちゃんは追い出され、お春ちゃんも住み慣れた家を離れることになりました。
「何もかも無くなったけど、これから、邦子と二人で生きていくわ。また、一から頑張るわ」
お春ちゃんは自分に言い聞かせるように、何度も何度も頷きました。



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最後のお掃除



しょんぼりしているお豊さんに
「お豊ちゃん、今までごめんね。ずいぶん迷惑かけたね。あんたの事、誤解してたわ。まあちゃんに言われてん。お豊ちゃんとお話しして、よう見てみって。聞いた話やら何やらで勝手に思い込んでたんやね。邦子がこんな目にあったのも、私の性格が悪いから、罰が当たったのかも。こんな歳になって家を失うなんてホンマに恥ずかしい。今までの事ホンマにごめんね、堪忍してね。」
お春ちゃんがお豊さんに謝りました。
「何言うの。これからも仲良くしてね。」
「ありがとう。お豊ちゃん。」
お春ちゃんとお豊ちゃんは心のわだかまりが解けたようで、二人は手を握り合ってお話しています。
「さあ、ここは片付いたから、新しいお家に行こう! 邦ちゃん一人じゃ大変よ!」
トモちゃんのお母さんの声に二人はハッと我に返りました。
「キレイにしてもらって、有り難う。なんや清々しいね。」
「お春おばちゃん。しっかり鍵かけといてよ。」
「ほんまやね。今にも乗り込んできそうやもんね。」
全ての窓、縁側、玄関、裏口とシッカリ確認しました。そして最後に門扉にチェーンのカギをかけました。これは、トモちゃんのお母さんが、さっきの小太りのおばさんに不安を覚えて、トモちゃんに買いに行ってもらった物です。後で田口さんに届けに行きます。
表に出ると、お春ちゃんは、今まで住んでいた家に向かい、手を合わせて頭を下げました。六十年以上住んだ家に別れを告げるのです。不本意な形で……。お春ちゃんの心はどんなに苦しいか……。
お母さんはその姿を見て、邦ちゃんを急かして、次の家に行かせたことを後悔しました。もっとちゃんと生まれ育った家とゆっくりお別れしたかったのではと気になりました。

トモちゃんのお母さんも手を合わせました。それにならうように、お豊さんもトモちゃんも手を合わせました。


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お豊ちゃんも手伝いに来てくれた



―――ピンポーン―――
玄関のチャイムが鳴って三人ともドキッとしました。
お父さんもオッチャンも邦ちゃん達の引っ越し先に行ってしまって、いないからです。
「あの、おばさんじゃないよね。チャイムを押してくるようなタイプじゃないもんね。」
トモちゃんが心配そうに言いました。
お春ちゃんの家はインターホンじゃないので、チャイムが鳴ったら、だれが来たかを確かめるには出ていくしかありません。
トモちゃんのお母さんが気合いを入れて立ち上がりました。すると、
「杉野さーん、いらっしゃいますかー。」
優しそうな声が聞こえました。
「あら、お豊ちゃんだわ」
お春ちゃんがホッとしたように言いました。
「はーい! はい! いますよ~! 入って入って!」
お春ちゃんが慌てた様子で立ち上がりました。お春ちゃんの呼びかけにお豊さんは門扉を開けて入ってきました。
「ごめんなさいね。なかなか来れなくて。ずっと気になってたんですけど、主人が朝から家にいて、今やっとカラオケに行ってくるって出て行ったから」
「ううん。何言うてんのありがとう!」
お豊さんの家は邦ちゃんの家を挟んでお隣です。お豊さんは、お茶うけにと美味しそうなお饅頭やお菓子をいっぱい持って来てれました。
「あとはこの家の掃除だけなんです。私たちだけで大丈夫ですよ。」
「じゃあ、お掃除させてください。」
と言って、さっとエプロンをしました。座敷に入ると、お豊さんが足を止めました。
「何にも無いやろ……」
お春ちゃんが言いました。
家具の無くなった家は、ガラーンとして広く見えます。虚しいような淋しいような気持ちになります。
トモちゃんのお母さんがお庭の掃除、トモちゃんが掃除機をかけました。お春ちゃんは雑巾がけ、お豊さんは水回りをすることに、なんとなく決まりました。
「おトイレも、お風呂も、お台所も綺麗にしてあって、もうお掃除するところがありませんね。」
と、お豊さん、
「ああ、せや。邦子、次の人のために言うて、一所懸命キレイにしてたわ。」
「邦ちゃん、自分が一番つらいのに……。優しい子やね 。」
お豊さんが、目を潤ませて言いました。


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さよなら、邦ちゃん



「あのオバハン、去んだか?」
「あっ、オッチャン。うん、家に入ったよ。」
「ごめんね。ごめんね。恭子ちゃん。」
邦ちゃんはまた泣いていました。せっかく明るい気持ちになり始めていたというのに、あの小太りのおばさんのせいで台無しです。
「何言うてんの。なんともないで。ウチのお母ちゃんは強いんやから」
トモちゃんのお母さんが慌てて、邦ちゃんを慰めました。
「じゃあ、家具の置く場所、決めてほしいから、一緒に行きましょか」
お父さんが邦ちゃんに言いました。あのおばさんが家に入っている今のうちに邦ちゃんを家から出そうと思っているようです。
「でも……」
邦ちゃんは、またあのおばさんが出てきて、トモちゃん達に酷いこと言わないか心配してるようでした。でも、ここにいたからと言って、あのふてぶてしい小太りのおばさんに邦ちゃんが何かできるとは思えません。返ってコテンパンにされるでしょう。
「そうよ! 邦ちゃん、後の掃除とかトモ子としとくから。早よ行き! その方がいいと思うよ」
トモちゃんのお母さんが急き立てるように邦ちゃんに言いました。
あのおばさんが家に引っ込んでいる間に、邦ちゃんをここから出してあげたいからです。最後ぐらい嫌なことを言われずに自分の生家を出てほしいと思ったのです。
「ありがとう。恭子ちゃん。」
「じゃあ、後でね!」
邦ちゃんは、お父さんたちと一緒にトラックで引っ越し先に行きました。

お春ちゃんがペタンと玄関先で座り込んでいます。
「ほんまに申し訳ないわ。トモちゃんまで手伝ってもろた上に、嫌な目に合わせてしもて。ホンマにゴメンな。迷惑かけて……」
お春ちゃんは目にいっぱい涙を溜めて言いました。
六十年以上住んできた家を手放すと言うのに、隣から、ちゃちゃばかり入って、気が滅入ります。
お春ちゃんは疲れ切ったように、うなだれました。


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横取り



トモちゃんの心は怒りでいっぱいでした。
お母さんは危なかったら助けに行くって言ってたのに、体を固くしてしまって、何にも言いませんでした。トモちゃんは、ちょっとお母さんに腹が立ちました。でも、一番腹が立ったのは自分にです。怖くて何にも言えませんでした。
まあばあちゃんも、驚いたようでしたが、トモちゃん達にニコッとするとジロとミミちゃんが気になるから行くわねと言って、行ってしまいました。
(おばあちゃんが、一番しっかりしてるなぁ。何にも言い返すことが出来なくてごめんね。おばあちゃん……)
トモちゃんは心の中で謝りました。
「ごめんね。トモちゃん、お母さん何にも言えなくて。」
トモちゃんの心の中を見ていたかのようにお母さんが謝りました。トモちゃんだって何にも言えなかったのです。お母さんもきっと怖かったのだと思って、トモちゃんは小さく首を振りました。
「おかあさん、あの人たち、お春おばあちゃんの家に来るつもりなの? そんな事できないよね?」
「それは、大丈夫よ。もう、このお家、売れてるの。勝手に入ったら罪になるんよ。」
「でも、今にも来そうだよ。大丈夫かな……」
無理矢理に来たりしたら、また揉めないといけません。トモちゃんは心配になりました。
「うーん。あんだけ頼んでくるって事は、引っ越し屋さんに頼むお金も無いんちゃうかしら。すぐには来られへんよ」
「えっ、お金の話ばかりしてたよ。」
「あれは、わたしらが、気持ちで邦ちゃん達を手伝ってるのを見透かして、ただ働きさせたろ思って言ってんのよ。だから断られてカンカンになったんやと思うわ」
「……そんな……」
邦ちゃん達に、親切にしているのは邦ちゃん達が、優しい人で気の毒だからです。あの人たちは、親切な心まで、横取りしようと言うのでしょうか……。
トモちゃんの気持ちは暗くなりました。


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まあばあちゃんと小太りのおばさん


「じゃ、お春ちゃん、お先に失礼します。」
まあばあちゃんは家に置いてきたジロとミミちゃんが気になってきたので、お暇することにしました。
「まあちゃん、ありがとうね! ごめんね!」
「何言ってんの。お春ちゃん。落ち着いたら、また、お散歩しましょうね。」

「あれ、おばあちゃん、誰かと話してる。……大変! あのオバサンだ!」
トモちゃんが、ビックリして外に出ようとすると、トモちゃんのお母さんが止めました。
「お母さん! あの人おっかないよ! おばあちゃんが危ないよ!」
「大丈夫。お母ちゃんはああ見えて、しっかりしてるから。」
「でも……」
お母さんはそう言いますが、心配で仕方ありません。他のみんなも心配そうです。
「まあ、見とき! こういう時はすごく頼りになるから。危なくなったら、すぐ助けに行くし。」
「うーん」
お母さんは自信満々ですが、大丈夫でしょうか?
「せやから、なんぼ包んでもろたんやって聞いてんの。色つけるさかい。そこのんが終わったら、うっとこの荷物も運んでほしいねん。」
「うちは運送屋ではありません。他を当たって下さい。」
「まあ、そう言わんと、うちの荷物はそんなに無いねん。楽なもんや。なっ、ついででええねんから」
先程と違って、えらく下に回っています。ほんの少し前の事なのに自分が何を言ったか忘れているんでしょうか?
まあばあちゃんは、毅然とした態度で返事をしています。
「初めてお見かけしますが、何故、そちらのお家にお邪魔してるんですか。どういったご関係ですか?」
まあばあちゃんがそう聞いたとたん、小太りのおばさんは顔を真っ赤にして怒りました。
「なんで、あんたにそんなん言われなアカンねん! 人の事ごちゃごちゃ聞くもんやないで!」
こんなに厚かましい人でも、邦ちゃんの家に自分たちがいるのは不自然だと分かっているのでしょうか? おばさんはカンカンでしたが、まあばあちゃんは静かな口調で答えました。凛としている姿はトモちゃんが初めて見るまあばあちゃんでした。
「そうですか。では、どこのどなたか存じない人の荷物を触ることは出来ませんので、お断りします。」
「……な、なんやねん。金は払う言うてんのに、年寄りがすましよって!」
小太りのおばさんは、まあばあちゃんに思い切り怒鳴りつけると、まあばあちゃんに背を向けました。
トモちゃんのお母さんがトモちゃんに
「ね! お母ちゃん、カッコイイでしょ!」
と、誇らしげに言いました。トモちゃんは、いつもニコニコフワフワしてる、まあばあちゃんがシャキッと言い返したので驚きました。
小太りのおばさんは悔しそうに家に入って行きました。それを見届けたまあばちゃんもシルバーカーをゆっくり押し始めました。

―――ドタドタドタ! バタンバターン!――
「役立たず! 早よ、くたばってまえ! いつまで生きとんねん! くそばばあ!」
物すごい勢いで再び外に出てきた、さっきの小太りのおばさんが、まあばあちゃんの背中に罵声を浴びせました。そして、こっちを振り向くと、
「あんたら、役に立たんのやったら、グズグズせんと早よう出て行きや! こっちも都合があるからな!」
小太りのおばさんは、言うだけ言うと、玄関をバターンと勢いよく閉めました。 


●邦ちゃんのお話です。
  邦ちゃん
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堺の町のまあばあちゃん

Author:堺の町のまあばあちゃん
堺の町に住む、ひとりのおばあちゃんのお話です。
住み慣れた町の人々との交流や孫のトモちゃんや犬のジロとの生活を通して力強く生きていく姿を物語に書きたいと思います。 
宜しくお願いします。
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