春の運動会



まあばあちゃんは、一日に2回お散歩をします。
朝一番のお散歩は、朝5時に起きて顔を洗うとすぐに、ジロとミミちゃんを連れて出発です。同じ時刻でも、冬と今では様子が全く違います。冬のこの時間は、まるで真っ暗ですが、今は太陽がキラキラ輝いています。朝の清々しい空気に包まれている太陽は、神々しくて思わず手を合わせてしまいます。
2度目の散歩は10時です。冬はだんだん暖かくなってくる時刻ですが、今は夏のように暑いです。汗がジワーと出てきます。
そのため、2度目の散歩の時間を8時に変えました。
時間を変えてから、初めての日曜日。
自転車の前かごにも、荷台にも大きな荷物を積んだ、若い夫婦が楽しそうに自転車を押していました。あら、あっちの道からもこっちの道からも大きな荷物を運んでいる若い夫婦が現れました。まあばあちゃんとジロとミミちゃんは邪魔にならないように、道の端に身を寄せました。
「ジロ、ミミちゃん、今日はいったいどうしたのかしらね?」
いつもと全く違う様子に、ジロとミミちゃんも落ち着かない様子です。
どんどん来るのでまあばあちゃんはどうしたものかと、考えていました。
「どうされましたか?」
やさしそうな若い奥さんが、まあばあちゃんを気遣って声をかけてくれました。
「い、いえ。なんでもないんですよ。あの、今日はたくさんの人ですね。何かあるんでしょうか?」
まあばあちゃんの問いかけに、ああと言うように頷くと、
「今日は春の運動会なんですよ。私たちも子どもの応援に行くところです。」
「ああ! 運動会! そうですか! 有り難うございます。」
まあばあちゃんは、納得しました。それで、あんなにみんな楽しそうに、たくさんの荷物を持って、歩いているのですね。
「足を止めて、ごめんなさいね。どうぞお気をつけて……」
まあばあちゃんが頭を下げると、若い夫婦も会釈して、小学校の方へと歩いて行きました。


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運動会日和



「今日は運動会だったのね。」
教えてくれた若い夫婦を見送りながら、まあばあちゃんはトモちゃんの運動会の事を思い出していました。
トモちゃんはあまり走るのが得意ではありません。でも、一生懸命走っている姿を見るのが大好きでした。
朝早くに起きて弁当を作って小学校へと出かけます。お父さんやお母さんは仕事の都合でいけない年もありましたが、まあばあちゃんは一度も欠かさず、トモちゃんの頑張っている姿を見に行きました。二人で座れる小さなシートとお重箱に入れたお弁当と魔法瓶を持って……。

しばらくすると、学校のある方角から音楽が聞こえてきました。
行進曲です。
きっと子どもたちは、元気よく行進しているのでしょうね。
今日の堺の空は、五月晴れ―――運動会日和です。
空の色は透き通るように青く、頬を撫でる風は心地よい冷たさです。きっと楽しい運動会になるでしょう。
校長先生のお話が始まりました。
まあばあちゃん達はいつの間にか小学校の近くまで来ていました。トモちゃんもこの学校に通っていたのでよく知っています。
忘れ物を届けに行ったり、傘を持ってお迎えに行ったり……
楽しい思い出の詰まった学校です。

いよいよ選手宣誓の声です。とても気合いの入った良い声です。
まあばあちゃんの心はだんだんウキウキしてきました。


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走ってきた小さな女の子


子ども達の頑張っている姿を見ていると、まあばあちゃんも元気がもらえたようで幸せな気持ちになりました。
どれくらいその場にいたのか、少し日差しが暑くなってきました。そろそろ帰ろうと思った時、体操帽をかぶった小さな女の子が息を切らしてフウフウ言いながら走ってきました。
(あら、どうしたの? お寝坊しちゃったの?)
まあばあちゃんが心配していると、
「何してんねん。今、何時や思てんねん!」
校門に立ってた男の人が、小さな女の子に大きな声で言いました。
この男の人は、まあばあちゃんが頭を下げて挨拶しても、知らん顔していた人です。あんなに子どもを怒るという事はこの小学校の先生という事でしょうか?
その男の人があんまりガミガミ怒るので、小さな女の子は今にも泣き出しそうです。
「今日は、運動会やて分かってるやろ! 今まで何してたんや! 何組や言うてみ!」
確かに遅刻は悪い事ですが、もっと言い方があります。教師としての言葉遣いがあるはずです。こんな男の人を教師として尊敬できるでしょうか? 今はお友達感覚で生徒と接する教師が多いとテレビでは聞きますが、これもこれです。
トモちゃんの頃も、まあばあちゃんは自分の時とはずいぶん違うので、違和感を覚えたものですが、この男の人は度を越しています。
女の子は怯えて声も出ないようでした。
男の人と小さな女の子の横を、運動会を見に来たらしい人たちが通り過ぎて行きます。中にはチラッと見る人もいます。でも、何も言いません。そのまま行ってしまいました。

これを見てなんとも思わないのでしょうか? 
ひと言くらい、あの男の人に何か言ってもいいのでは?
女の子はまだガミガミ怒られています。あんなに長く怒っていると、その時間の方が無駄のように、まあばあちゃんは感じました。

女の子の必死で走っている姿を見て、ズルをして遅刻をしたのではないと、まあばあちゃんは確信していました。ホントに一生懸命走っていました。遅刻はいけない事ですが、教師なら、まず話を聞くべきです。

まあばあちゃんはシルバーカーをゆっくり押し始めました。ジロがそれに合わせ歩き出します。ミミちゃんはシルバーカーの中で眠っています。

まあばあちゃんは、ガミガミ怒られて泣いている小さな女の子の横にそっと立ちました。


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学校のもん



「ちょっと、こんな小さな子に、言い方ってもんがあるじゃありませんか?」
女の子がまあばあちゃんの後ろに隠れました。
「おたく、なんや」
「人の名前を尋ねる前に、ご自分が名乗るべきだと思いますよ。」
まあばあちゃんは男の人の目をしっかり見て言いました。
「この学校のもんや」
「もんって、先生ではないんですか?」
「学校のもん言うたら、教師に決まってるやないか」
「では、お尋ねしますが、何年何組のなんという名の先生ですか?」
「なんで、そんなん部外者に言わなアカンねん。」
男の人は、名前を聞かれて少しひるんだようでした。そして、胸から下げていたカードのようなものを隠しました。
「教師というのに名乗ることもできないんですか。それと、部外者と言いますが、うちの孫もこの小学校を卒業してるんですよ!」
まあばあちゃんは珍しく引く様子を見せません。
自分をこの小学校の先生だという男の人は五十才くらいにみえます。
あらためて男の人を見ると、言葉遣いも酷いですが、服装もこれまたひどい……。子ども達の晴れ舞台のはずの運動会に、あたまはボサボサ、ヨレヨレで膝の抜けたジャージ。注意する人はいないのでしょうか……。
(なんと情けない……。これで教師が勤まるのかしら……。)
「とにかく、帰ってんか。」
「こんな小さな子にそんな大きな声を出して怒っているのを目の前にして、ほっとけません! 教師を名乗るなら、先に理由を聞いて、怒るのはそれからでしょう。それを見るなり大きな声で怒鳴って……」
まあばあちゃんも教師という男の人も一歩も引く気配がありません。
緊迫した空気が流れます。


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オッチャンと男の人



「ばあちゃん、どないしたんや!」
その時、後ろから声をかけられました。オッチャンです。まあばあちゃんが口を開くより先に、さっきの男の人が、
「ああ、見守り隊の……、いつもすんませんなぁ」
とペコペコ頭を下げました。
「お知合いなの?」
「わし、子どもらの通学の時、道に立ってるやろ? それでやねん。」
オッチャンと話していると、まあばあちゃんの後ろを大きな荷物を積んだ自転車が、勢いよく校門を通過します。
「ばあちゃん、危ないで。」
オッチャンはまあばあちゃんを校門の端っこに寄せると、教師と名乗る男の人に、
「先生、どないしたんですか? このばあちゃんは、わしの母ちゃんみたいな人ですわ。もし、なんやったら、わしが話を聞きますよって……」
オッチャンがそう言うと、男の人は恐縮したように頭をかいて、
「いやいや、なんでもないんですわ。ただ、この子が遅刻してきたから、問いただしていたら、このおばあさんがいきなり口を挟んできはって……」
まるで別人です。さっきまでキッと眉をあげて怖い顔をしていたのに、人のよさそう顔になってヘラヘラしています。その上、まあばあちゃんを出しゃばりの悪者にする気です。
「先生なぁ、先生は知らんのかもしれんが、この子の母親はな、病気がちでな。この小さいのにこの子が家の事をしてるんですわ。せやから、今日のところは許したってくれませんか。」
おっちゃんが、そう言うと、男の人はそんな大げさなと言わんばかりに両手を小さく上げて、困ったような顔をした。
「いやいや、違うんですわ。遅れてきたのを注意しただけで……。大層なことではないんですわ。」
オッチャンと男の人が話していると、白髪頭の男の人と若い女の人が走ってきました。
女の子は小さな体をさらに小さくして、まあばあちゃんに抱きついてきました。
「こわくないわよ。涙をふいて、遅くなった理由をここにいる方たちにお話しするのよ。」
そう言って、まあばあちゃんは女の子の涙をハンカチでそっとぬぐうと、キュッと抱きしめました。


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ごめんなさい



「ごめんなさい。ごめんなさい。今日は運動会だから、お弁当作ろうと思って遅くなりました。」
女の子はグスングスンと泣きながら答えました。でも手には何も持っていません。
「弁当なんか持ってへんやんか。」
さっきの男の先生です。女の子は小さく震えました。
(ほんとうにこんな小さな子になんて言い方するんだか……)
まあばあちゃんは、ひとこと言ってやりたくなりましたが、ここで言い合いしてもこの男の先生に伝わるはずもないので、やめました。それよりもこの子の気持ちを明るくすることの方が大切です。でも、どうしたらいいでしょう……。
「ひろ子ちゃん、先生と一緒に行きましょう。」
若い女の先生が優しく女の子に言いました。ひろ子ちゃんと呼ばれた女の子は、まあばあちゃんにしがみついて離れません。
ジロが心配そうに女の子の手をペロペロとなめました。
「あはは、くすぐったーい」
ひろ子ちゃんはキャッキャッと笑い出しました。
「ひろ子ちゃん、お弁当の事なら心配しなくていいのよ。先生とお弁当を分け合いっこしましょう。」
若い女の先生が屈んで膝を折ると女の子の目線になって言いました。女の子の顔がパァっと明るくなりました。
「そら、アカンで! 他の父兄になんや言われるで!」
さっきの男の先生です。その言葉にひろ子ちゃんはしゅんとなりました。
まあばちゃんは思わず、
「じゃあ、こうしましょう。おばあちゃんがひろ子ちゃんのお弁当を作って来ましょうね。そのかわり、ひろ子ちゃんの一生懸命走っているところを見せて頂けるかしら?」
まあばあちゃんがひろ子ちゃんの頭をやさしく撫でて言うと、
「うん!!」
ひろ子ちゃんは、元気よく嬉しそうに言いました。


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お昼はひろ子ちゃんと!



「おたく、父兄と違いますやろ。差し出がましいと思いますで。だいだい……」
またまた男の先生です。オッチャンが遮りました。
「先生、わしな、今日、見守り隊の当番ですねん。今から、そこの校門で見張り番するんですわ。それで、このベスト着てますねん!」
「これは、日曜にすみませんなぁ」
男の先生は、申し訳なさそうに言いました。
「わしもこの子とお昼におりますよって、かましませんな? それともこの子だけ昼飯ぬきでっか?」
これには男の先生も黙りました。次の言葉が見つからないようです。
ひろ子ちゃんは、二人の様子にビクビクして、うつむいています。
若い女の先生が、思い出したように、
「先生、そろそろ先生の学年の演目では?」
「おお、そうやった。失礼します。」
男の先生は、助かったとばかりに小走りに行ってしまいました。

男の先生がいなくなっても、ひろ子ちゃんはうつむいたままです。
(ひろ子ちゃん、運動会でお弁当が食べたかったのね……。)
でも、小さなひろ子ちゃんには難しくて、結局作ることが出来ずに学校に来たのでしょう。
(かわいそうに……)
「ひろ子ちゃん。ひろ子ちゃん。お顔あげて。」
ひろ子ちゃんは、少しだけ顔をあげました。
「お顔、ちゃんと見せて」
ひろ子ちゃんは目にいっぱい涙をためています。
「じゃあ、ひろ子ちゃんは何年何組ですか? おばあちゃんに教えて下さいね。」
「一年一組 青木ひろ子です。」
ひろ子ちゃんはヒックヒックしながら答えました。
「まあ、かしこいわね。じゃあ、ひろ子ちゃんのカケッコはいつですか?」
「お昼休みの後、スグです。」
「じゃあ、おばあちゃんは、お弁当を作ってきますからね。お昼に一緒に食べましょう。」
「来てくれるの?」
ひろ子ちゃんは、さっきの涙はどこにいったのか太陽みたいな顔をしています。
「そうよ!」
「オッチャンも一緒におるで、ばあちゃん、わしのも作ってや!」
「はいはい」
まあばあちゃんはニコニコ顔で答えました。
「おいしいオムスビをたくさん作って来ましょうね。じゃあ、ひろ子ちゃんは先生と一緒に行くのよ。」
まあばあちゃんの言葉に、ひろ子ちゃんはスキップしながらクルクル回りました。
「あの~。本当にご迷惑をかけました。」
校長だと名乗った白髪頭の男の先生が、まあばあちゃんに謝りました。
「いいえ、私こそ出過ぎたことをしてしまって……」
まあばあちゃんは、深々と頭を下げました。

ひろ子ちゃんの行った方をもう一度見ると、若い女の先生と手を繋いでスキップしていました。まあばあちゃんの視線に気づいたのか、ひろ子ちゃんは振り返って、大きく手を振りました。
まあばあちゃんもひろ子ちゃんに手を振りかえしました。


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お昼休み




まあばあちゃんは、運動会会場のあまりの熱気に、圧倒されました。
トモちゃんの時もみんな熱心に応援していましたが、今はイスを持参していたり、パラソルを開いていたりと、保護者席も賑やかです。
まあばあちゃんは、あまりの熱気に人酔いしそうでした。

小さな子がお遊戯しているので、ひろ子ちゃんがいるのではと探してみましたが、みんな同じ服を着ているし、まあばあちゃんの目はショボショボしていて、よく見えないしで、結局見つけられませんでした。
まあばあちゃんは他の保護者の人達の邪魔にならないように、校舎の側に立っていました。

お昼休みになりました。
ひろ子ちゃんは、まあばあちゃんを見つけて、飛んできてくれました。
「おばあちゃん、私の踊ってるの見てくれた?」
「見ていたわよ。上手だったわよ。」
(やっぱり、さっきの子ども達の中に、ひろ子ちゃん、いたんだわ……)
ひろ子ちゃんがガッカリすると思うと、本当の事を言えないまあばあちゃんでした。
無邪気に笑うひろ子ちゃんを見ていると、まあばあちゃんは申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
「わたし、オッチャンを呼んでくるね!」
ひろ子ちゃんは、オッチャンがどこにいるか知っているらしく、走って行きました。
しばらくすると、オッチャンがひろ子ちゃんに手を引っ張られて、やってきました。
「ばあちゃん、すまんな。一人で大変やったやろ。ばあちゃんが学校に来てたんが見えてたから、早よ、ばあちゃんとこに行こう思ってたんやけど、次の当番の人がなかなか来んでなぁ。」
「早く食べよう! お腹すいたよ!」
ひろ子ちゃんは待ちきれない様子です。

三人は、保護者の人達から少し離れたところにビニールシートを敷いてお弁当を食べることにしました。
「オムスビおいしいね! タマゴ焼きも美味しい!!」
ひろ子ちゃんは、口いっぱいに頬張って、幸せそうな顔をしていました。
「ひろ子ちゃん、今日、母ちゃん、運動会に来る言うてたんちゃうか?」
「うん。お弁当、作ってくれるって約束してたんやけど……」
「具合悪なったんか?」
「……違うよ。朝になったら電話が鳴って、急にお仕事に行かなアカンようになってん。」
ひろ子ちゃんの声が小さくなりました。
「そうか……。母ちゃん、大変やな……」
(今、聞かなくてもいいのに……)
まあばあちゃんも気になっていましたが、お弁当を食べてる時でなくてもいいのにと思いました。
「ひろ子ちゃん。ウインナーは好き?」
ひろ子ちゃんの気持ちを変えようと、まあばあちゃんが聞くと。
「大好き!!」
ひろ子ちゃんは嬉しそうに返事しました。
「はい、どうぞ!」
「おばあちゃんのお弁当、すっごく美味しい!! こんなにおいしいの初めて!!」
「せやで、ばあちゃんのメシは世界一や!」
オッチャンも幸せそうな顔をして、オムスビをバクっと頬張りました。



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楽しかった運動会



「おかえり! どうだった? 運動会楽しかった?」
まあばあちゃんが帰ると、トモちゃんが出迎えてくれました。
「トモちゃんも来ればよかったのに……」
「うん。いいなと思ったんだけど、課題が残ってたの」
「課題? ああ、宿題ね。お勉強はキチンとしなくちゃね。」
トモちゃんがシルバーカーを片付けて、中の荷物を取るためにふたを開けました。
「あら、空っぽ」
「そうなの……」
まあばあちゃんが困ったような顔をしました。
「オッチャンね……」
「そうなの。晩ゴハンにするって、お弁当の食べきれなかった分を持って帰ってしまったの……。ゴミも片付けてくれて……。悪いことしたわ。簡単に食べれるようにと思って、オムスビはアルミホイルに包んだし……。それに、オニギリ、固くなってないかしら……」
「オッチャンは心配ないわよ。それよりその女の子、お昼一緒にできて良かったね。……わたしは、おばあちゃんが来るのが当たり前みたいに思っていたけど、いなかったら、運動会とか寂しかったよね……。お母さんたちいつも忙しかったもんね。おばあちゃん、ありがとう。」
「トモちゃん……」
トモちゃんが改まって言うものだから、まあばあちゃんは、なんだか胸がジーンとしました。


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ひとりぼっち……


オッチャン は朝、通学する子ども達に分け隔てなく、
「おはよう!」
と、声をかけますが、きちんと挨拶できる子、下を向いたまま知らんぷりする子、友だちと話していて気付かない子。
いろいろな子がいます。
そして、ひとかたまりの団体が先に行った後、毎日一人で走ってくる女の子がいます。ランドセルをカタカタ鳴らせながら……
「オッチャン、おはようございます!」
その女の子はいつも嬉しそうに笑って挨拶してくれます。
「おはよう! 気をつけて行きや」
(あの子はなんでいつも一人なんや?)
オッチャンはいつも気になっていました。

ある日、校門を出たところで、子ども達の集団と出会いました。
なんだか様子が変です。
子ども達は頭を寄せ合って一様に下を向いています。足元には……
(あれ、女の子がうずくまっとんちゃうか!?)
オッチャンは自転車のスピードをあげました。
「こら! 何しとるんや!」
オッチャンは、子どもの集団に大声で怒鳴りました。
子ども達はクモの子を散らすように方々へ逃げて行きました。
頭を押さえてうづくまっていた女の子は、いつも笑顔で挨拶してくれるあの子でした。
それが、オッチャンとひろ子ちゃんが話をするようになったキッカケでした。

ひろ子ちゃんは、同じクラスの子達に仲間外れにされていて、ひとりぼっちだと言いました。


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Author:堺の町のまあばあちゃん
堺の町に住む、ひとりのおばあちゃんのお話です。
住み慣れた町の人々との交流や孫のトモちゃんや犬のジロとの生活を通して力強く生きていく姿を物語に書きたいと思います。 
宜しくお願いします。
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