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豆むきをみんなで

「今年はエンドウ豆が豊作やなぁ。朝から晩まで豆むしりや。疲れてしもうたなぁ」
お春ちゃんがため息をつきました。
「本当、おいしくいただけて有難いわぁ」
まあばあちゃんは嬉しそうにむいています。
「私も、次、誘ってね!」
お豊ちゃんもホクホク顔です。
「あんたら元気やなぁ。私は一日目はなんや、ダルなってしもて…。二回目は、滑って腰打ってしもて、散々やったわ」
今日は、久々にお豊ちゃんの家に来ています。
テーブルにはエンドウ豆が山のように積まれています。
みんなでせっせとむいています。
「うちのマコちゃん。豆ごはんが大好きなの。毎日幸せな気持ちよ。ほんと、邦ちゃん御夫婦には感謝だわ!」
「そら、豆ごはん、うちも好きやけど、むくのがかなわんわぁ」
お春ちゃんは一人でぶつぶつ言っています。


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明日も豆むしり

「わぁ! 今日は豆ごはんだ~!」
学校から帰ったトモちゃんが弾んだ声で言いました。
「ほらほら、早く着替えて手伝って!」
「はーい」
まあばあちゃんに言われてトモちゃんは、重いカバンを抱えて、2階に上がりました。
「今日なぁ、トモちゃん、エンドウ豆むしりに行ったんや」
お春ちゃんが言いました。
「わぁ! いいなぁ! 楽しかった?」
「それが、ファーッとしてる間に終わってしもたわ」
「ふぁ?」
トモちゃんは首をかしげました。
「トモちゃん、明日は休みやな」
「うん。明日、私もお豆さん取りに行きたい!」
「何を言うてるんや。学生は勉強しとき! 豆むしりは年寄りの仕事やさかい」
「ええー。行きたい」
「今日は、もうようさん、もろてきたから、もうええよ。豆ばっかり食べなアカンようになってしまうがな」
「どうして? いいじゃない」
トモちゃんはキョトンとしています。
「そうよ。嬉しいじゃない。お春ちゃん」
まあばあちゃんもニッコリ笑って言いました。


お春ちゃんの一休み

「私は、あの子のことを自分の子だと思っているの。お母さん。だから、吉川さんのことは言わないで。特にココアの前では……」
邦ちゃんがいつになく強い言葉で言いました。
「ごめんごめん。分かってるんやで。ついなぁ、この口が……」
お春ちゃんは素直に謝りました。
「はぁ。ほんまに、一番忘れたいのは、ココアやなぁ……ホンマに私って……自分が嫌になるわ」
そういうとお春ちゃんは座り込んでしまいました。
「お母さん、大丈夫?」
邦ちゃんが駆け寄りました。
「うん、なんかちょっと、体が言うこと聞かへんから、ちょっと休んどくわ」
「お母さん、お茶飲む?」
「おおきに」
お春ちゃんはお茶を飲むと、
「私、ちょっと休んどく寄って、頑張ってきて」
と邦ちゃんに言いました。
しばらくして、エンドウ豆の収穫が終わりかけたころ
「なんや、休んだら、ようなってきたわ」
と手伝いに来ました。
「お春ちゃん、大丈夫?」
「ん? ごめんやで、もう大丈夫やで」
お春ちゃんがガハハと笑いました。


みんなで収穫

畑につくと、邦ちゃんがいました。
「あれ邦子も来てたんかいな」
「あ、お母さん。まあおばちゃん、ジャガイモだったらガサガサ一杯取れるんだけど、エンドウ豆はひとさやずつ丁寧にとらないといけないから、時間かかって……」
邦ちゃんも大きな麦わら帽子をかぶっていました。腰には小さなカゴをつけています。
「ばあ!」
「わぁ! ひろ子ちゃん!」
「おばあちゃん、ビックリした?」
ひろ子ちゃんが、まあばあちゃんに抱き着いてきました。
「びっくりしたわよ~。ココアちゃんは?」
「ココアは、今日学校へ早よ行かなアカンらしいんやわ」
「そうかいな、あの子エライ変わったなぁ。頭はエエし。ベッピンさんやし。吉川さんもキレイな人やったからな。血は争えんな」
「お母さん」
邦ちゃんが手を止めて、お春ちゃんを見ました。
「なんや、急に、改まって……」
「お母さん、過去のことはもう言わないでください。お願いします」


エンドウ豆

「ばあちゃん、おるか?」
「オッチャンの声です」
「はーい! どうしたの?」
「いやな、畑でえんどう豆、摘みに行っててんけどな。一人でやってたら寂しいなってきてな、誘いに来てん」
「すぐいきます」
「エンドウ豆かいな! すぐ用意するわ」
お春ちゃんが目を輝かせました。
「忙しかったんと違いますか?」
オッチャンが心配そうに言いました。
「かまへんかまへん」
お春ちゃんはすぐに用意して戻ってきました。
「まあ、お春ちゃん、本格的ね!」
大きな陽よけ帽子にアームカバーと手袋。完全装備です。
「そらそうや。紫外線はお肌の大敵やカラな。まあちゃん、しっかりせんと真っ黒けになってしまうで!」
お春ちゃんは嬉しそうに言いました。


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堺の町のまあばあちゃん

Author:堺の町のまあばあちゃん
堺の町に住む、ひとりのおばあちゃんのお話です。
住み慣れた町の人々との交流や孫のトモちゃんや犬のジロとの生活を通して力強く生きていく姿を物語に書きたいと思います。 
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